結婚の精神的なメリット

合子のいる社会では資格認定試験という客観的な指標がありますが、現在の社会では、性別と年齢だけで門前払いというケースも少なくありません。三十五歳以上の女性の就職が難しいといわれるのは、仮に技能があっても、年齢や性別を超えて考慮してくれるような採用方法が確立されていないからです。こんな状態で、夫が失業したり、別の女性と再婚しようとしたりしたら、日々の暮らしにさえ困る事態になりかねません。働き続ける女性の場合も、家事や育児を一方的に押しつけられれば、お金をもらう仕事にかける時間が大幅に制約され、昇格などで差がついて、やはり損失を受けることになる可能性があります。経済的側面だけを取り上げても、これだけのリスクがあるわけで、まして、暴力をふるう夫かもしれない、などのリスクも考えると、かなりのリスク回避策を考えておくことが大切です。もし、あなたが恋愛向きなら、←ここで将来の結婚に向けて経験値を増やしましょう。男性の側にとってもリスクは少なくありません。家事や育児を女性が黙ってこなす時代が終わりをつげ、女性の側からの突き上げも強まっているのに、多くの会社ではいまだに「家事や育児は私事」とする姿勢を変えていません。真面目な男性は板挟みになりがちです。九七年の出生動向基本調査で、二十五歳から二十九歳の男性の四割強が「まだ結婚するつもりがない」と回答しているのも、わかる気がします。とはいえ、「気の合った異性と自分の巣をつくりたい」とか「子育てを好きな異性と楽しみたい」とか、結婚の精神的なメリットに期待する男女も、また後を絶たないでしょう。

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