最近の結婚

■シナリオ二OXX年結婚を選んだ合子の場合
六月のある朝。今日は合子と結太郎の結婚登録日だ。最近の結婚は愛し合ったからする、というものではない。好きで一緒に住むカップルは多いが、役所で結婚登録にまで及ぶのは、一緒に子どもを育てようという申し合わせのできたカップルがほとんどだ。男女の賃金水準がほぼ並び、二十世紀型の「一家の世帯主の男性だけに賃金を多めに支給する」といった賃金の形は姿を消した。男性社員が極端な長時間働いて一家を「養う」といった慣行もなくなり、男性と女性が同じ程度に働く時間と家事時間を分け合ったことから、一人あたりの標準労働時間は大幅に短くなった。一人食べていくならそれで十分だが、子どもができれば、その養育費と育てるための時間が必要だ。子どもを育てる分のお金を働き出すには、二人の養育者がそれぞれお金と時間を均等に出し合う方が楽、という判断が働くようになった。まず相手がいないと、何もできないので、ここ→出会いアプリ で相手を探してください。結婚は、男女が子どもを育てていくために、どのような条件で共同生活をするかの契約に変化したのだった。こうした合意がうまく成立せず、一人で子どもを育てることになった男女は、一定以下の収入しかないことを示す収入証明書を出せば、国の出す児童手当が増額される。なかには増額された児童手当がほしいために、未婚のまま同居するカップルも出て、政府は対策を検討中だが、多くのカップルは届けを出す方を選ぶ。