共同生活

幼い娘を引き取り、独子は三人の女友達と二人の男友達で共同生活をするためのコレクティブハウスをつくった。共同出資で、マンションのように各部屋は独立しているが、大きな共通キッチンがひとつ。それぞれの部屋にも中程度のキッチンと風呂がついていて、普段は一人ですませる。「でも、おでんとか、鍋ものとか、一度にたくさんつくった方がおいしいものもあるよね」と共同生活者の一人で教師の友子がいい出した。友子は小さい息子がいるシングルマザーだ。以来、週一回程度、時間のあいた日に、みんなで「大家族風料理」をつくって食べることになった。友子は最近、勤め先の私立学校が少子化のあおりで閉校し、今は失業手当をもらって次の勤め先を探している。「どうせたくさんつくるんだから」と五人にいわれ、友子は次の仕事がみつかるまでは食費免除になった。「仕事なくすとさ、なんだか自信なくなっちゃうね」と友子は落ちこんでいる。「いいじゃない。友子がいるだけで、みんな元気になれるんだから」と友子の隣の部屋を占める隣子が励ます。「そうだ、しばらくうちの娘に勉強教えてやってよ。ここんとこ忙しくなって、勉強みてやれないから。授業料はずむよ」と独子が提案し、友子は独子の娘とその近所の友達を集めて、小規模の塾を始めた。面倒見が良いオンナはモテます。あなたも←ここで頑張ってパートナーを見つけましょう。隣子は近く、ハウスの住人の男性の一人、融造と事実婚をしたくなったといって、共同生活を離れるが、独子の仕事仲間が二人、離婚し、その後に同居する予定だ。

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